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令和6年度

令和3年度施政方針

更新日:2021年4月1日更新 印刷ページ表示

令和3年度施政方針(全文)

国内外の情勢

昨年から続く、新型コロナウイルス感染症の感染拡大は世界で猛威をふるい、我が国でも未だに終息する状況ではありません。

本町においても、さまざまなイベントの中止、不要不急の外出自粛、小中学校の一斉臨時休業など、町民生活や地域経済に大きな影響を及ぼしています。                                                                                                             この度、新型コロナウイルス感染症により影響を受けられた方々に対し、心よりお見舞いを申し上げるとともに、感染者治療・感染防止対応にご尽力されている医療・保健・福祉関係者の方々に敬意を表し、感謝申し上げます。                                                                                                                     本町は国・県と一体となって、町民が必要とする支援や感染対策を引き続き実施するとともに、ワクチン接種実施へ全力で取り組みます。

さて、世界経済はコロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にありますが、令和3年2月の月例経済報告では、我が国経済の基調判断の総論として、先行きについて、感染防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引き上げていくなか、各種政策の効果や海外経済の改善など、持ち直しに向かうことを期待するとしています。                                       

令和3年度の政府予算案は、感染拡大防止に万全を期しつつ、社会経済活動との両立を図るとし、デジタル庁が設置されるように、ポストコロナの新しい社会として、行政サービス等におけるさまざまな課題に対処するため行政のデジタル化を含め、環境整備を集中投資により推進し、デジタル社会の実現を目指すとしています。

また、活力ある地方を創るべく、中小企業の生産性向上や最低賃金の全国的な引き上げに取り組むとともに、観光や農林水産業の振興、地域公共交通の活性化により地方を活性化するとしています。                                                                                                                                      

さらに、不妊治療への保険適用に取り組むなど、切れ目のない子育て支援や、保育サービスの拡充など少子化対策を進め、すべての世代が安心できる全世代型社会保障制度を構築するとしています。                                                                                                                              

一方、地方財政計画においては、新型コロナウイルス感染症の影響で国・地方ともに大幅に税収減が見込まれるなか、地方が地域社会のデジタル化や防災・減災、国土強靭化、地方創生の推進、地域社会の維持・再生に取り組みつつ、安定的な財政運営を行うために必要となる一般財源総額について、交付団体ベースで実質前年度を2千億円上回る62兆円を確保し、うち地方交付税総額については、前年度を9千億円上回る17兆4千億円が確保されているところです。

令和3年度の予算編成

当町の令和3年度予算は、私の町長2期目として最初の予算編成となります。

就任1期目からこれまで実施してきた施策の結果・実績を踏まえ、私の目指す町政運営、特に3つの宣言である「広島都市圏で一番の子育てしやすいまち」「志を育む教育のまち」「バランスのとれた行政施策の展開」に係る政策、施策、事務事業を引き続き実行していくとともに、防災・減災、国土強靭化を推進し、そして、今まさに直面している新型コロナウイルス感染症対策として、令和2年度からの繰越予算となりますが、4月以降、町民へのワクチン接種を実施いたします。

令和3年度は当町の最上位計画である第4次総合計画の後期計画、そして第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略のスタートとなる年度です。                                                                                        町を取り巻く経済環境が厳しい中での予算編成となりましたが、令和3年度予算の総額は、一般会計が192億6千万円で、対前年度比15億8千4百万円、率にして9.0%増加の予算編成としました。                                                                                                                                  一般会計以外の特別会計では、介護保険特別会計が第8期介護保険事業計画の開始年度となり、対前年度比1億3千1百万円、率にして3.2%増加しました。後期高齢者医療特別会計が率にして4.5%増加し、反面、国民健康保険特別会計は率にして1.1%減少しており、高齢者人口の増加傾向を反映している予算編成と言えます。                                                             

一般会計の歳入において、町税は、新型コロナウイルス感染症の影響から減収を見込んでおり、対前年度比2億2千6百万円、率にして3.0%減少の71億7千2百万円を計上しています。
地方公共団体にとって、自主財源の減収は厳しいものとなりますが、対前年度比10億6千5百万円増加の122億円となった歳出の一般財源必要額については、町税のほか、新型コロナウイルス感染症により減収となった地方税を補填する地方特例交付金の増額や、臨時財政対策債を含めた地方交付税の増額によりカバーするとともに、法人税割の大幅な減収に対応する減収補てん債の借入や、財政調整積立基金から2億4千万円を繰り入れるなど、その対策を講じているところです。

一般会計の歳出において、まずは、繰り越し予算として、新型コロナウイルス感染症対策として、接種体制を確立したうえで4月から国が定める優先順位によりワクチン接種を開始します。また、国の令和2年度第3次補正予算を活用した感染症拡大防止策、事業維持・雇用維持等事業者への支援を引き続き実施していきます。                                                                                                               コロナ対策では、今後も国・県の施策と連動し適切に取り組んでいきます。

令和3年度当初予算は、第4次総合計画の後期計画において示している基本目標を実現するための基本施策を事業単位で着実に実施していく予算編成となります。

「災害に強いまちづくり」のための防災・減災事業として、今年度は5年に1度の総合防災訓練を実施するほか、自主防災組織の活動助成を行い、地域の防災力強化を図ります。                                                                                                          
また、避難所の防災備蓄倉庫を整備し、災害に備え、毛布、飲料水、食糧等の計画的な備蓄を行います。                                                                                                                             また、平成30年7月豪雨により被災した水分峡森林公園は8月に一般開放、呉娑々宇林道は10月に全面的な供用開始を目指し、引き続き復旧工事を実施します。

3つの宣言の実現に向けた取り組み

「広島都市圏で一番の子育てしやすいまち」の実現

そして、「広島都市圏で一番の子育てしやすいまち」では、「子どもの予防的支援構築事業」において、AIを活用し様々なリスクを抱える子どもを多面的・継続的に見守り支援する仕組みを引き続き、構築していきます。                                                                                                                     

「子ども家庭総合支援拠点事業」は子どものいる家庭の相談支援、要支援・要保護児童等への専門的支援、関係機関との連絡調整を行う、総合支援拠点を4月に開設します。                                                

安心して妊娠・出産・子育てができる切れ目のないサポート体制を強化する「ネウボラセンター事業」では、産後ケア事業の対象を産後4か月までから産後1年までに拡大します。                                                             

「不妊治療費助成事業」は一般不妊治療および特定不妊治療に要する費用に対し、助成を行うことにより対象者の負担軽減を図ります。

「放課後児童クラブ(留守家庭児童会)事業」においては、指導員を増員して受け入れ態勢を強化し、開設時間の延長も引き続き実施します。

「志を育む教育のまち」の実現

「志を育む教育のまち」では、「グローバル教育事業」において、中学校全生徒の英語検定費用1回分を助成し、外国語指導助手を派遣し、外国語によるコミュニケーション能力の向上を図ります。                                

「学校運営改善推進事業」では、スクールカウンセラーを引き続き配置し、学校生活に困難や違和感を抱いている児童生徒への早期対応や適切な指導を実施します。                                                                             

「志を育てる教育事業」は各小中学校において、社会で活躍する方を招いて教育講演会を実施し、児童生徒が夢の実現に挑戦する気持ちを育みます。

「バランスのとれた行政施策」の展開 

「バランスのとれた行政施策の展開」では、前年度までの「創業支援事業」を見直し、制度を拡充した「創業・ベンチャー支援等促進事業」において、町内事業者の新たな商品開発、販路開拓等を補助金交付により支援します。                                                                                                                      

町内の公共交通不便地域の解消を目指し、「都市計画調査事業」において、デマンド型乗合タクシーを令和3年6月から試験的に導入し、その有効性・持続性について検証を行います。                                                          

「下岡田官衙遺跡(しもおかだかんがいせき)保存・整備事業」は国の史跡指定を受けた後、記念イベントとして、シンポジウム・普及啓発講座等を開催します。

前年度から実施している、高齢者の介護予防等に資する地域活動等の社会参加を促進する「高齢者いきいき活動ポイント事業」を引き続き実施し、ポイント数に応じた奨励金の支給を開始します。

「住みよいまちづくりのための施設等整備」として、「府中公民館等改築事業」は府中公民館・歴史民俗資料館・消防団第1分団詰所の複合施設として、令和4年4月の開館へ向け、改築工事を実施します。                                                                                                                                       

「小学校施設改修等事業」は、府中小学校の体育館および特別教室棟の屋根・外壁の改修工事を実施し、府中東小学校校舎にエレベーターを増築します。

「向洋駅周辺土地区画整理事業」は、向洋駅周辺の整備に向け、物件移転補償および画地整備を進めます。
救急体制の強化として、高度救命用資機材を搭載した、高規格救急自動車を新規購入します。

さらに、「ポストコロナ」に向け、Web会議システムを導入し、働き方改革や業務効率化のための有効な手段としてテレワーク用のパソコンを整備し、実証を行います。                                                                                                             また、令和3年2月から社会体育施設で先行導入している公共施設予約システムを他の公共施設にも拡大していくほか、税金等の口座振替手続きをWeb上でいつでも受付できるようにします。

最後に、役場は町民のためにあることを念頭に、「笑顔の役場」を創出するため、全職員が挨拶を励行し、町民に寄り添ったサービスの実現へ努めます。

一般会計以外では、令和元年度から地方公営企業法を適用している下水道事業会計は、前年度の国の第3次補正予算により採択された府中ポンプ場の電気設備および府中1号幹線の更新とともに公共下水道築造工事等を実施します。

「住んでよかった、住んでみたい、これからも住み続けたい」まちづくりを

以上、申し述べました事業を着実に実施し、成果をあげることで、誰もが「住んでよかった」「住んでみたい」「これからも住み続けたい」と実感のできる府中町を目指して、精一杯取り組んでまいります。

町民の皆様の一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。

                    府中町長 佐藤信治

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