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府中町いじめ防止基本方針(平成26年3月25日策定)

印刷用ページを表示する掲載日:2017年4月1日更新 <外部リンク>

はじめに

 いじめは、いじめを受けた児童生徒の教育を受ける権利を著しく侵害し、その心身の健全な成長および人格の形成に重大な影響を与えるのみならず、その生命または身体に重大な危険を生じさせるおそれがあるものであり、根絶すべき課題として未然防止に努めなければならない。
 また、不幸にして事象が生起した場合は、いじめられた児童生徒の立場に立って取組み、早くに解決する必要がある。
 いじめ問題解消に向け、その基本的な指針を作成した。

1 いじめについて

 「個々の行為が『いじめ』に当たるかどうかの判断は、表面的・形式的に行うことなく、いじめられた児童生徒の立場に立って行うもの」とし、「いじめ」とは、「この児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの。」と定義されている。
 なお、起こった場所は学校に内外を問わないとしている。

2 いじめ問題に関する認識

  1. いじめに対する根本的な立場
    どのような社会にあっても、いじめは許されない、いじめる側が悪いという認識に立ち、毅然とした態度で指導すること。いじめは子どもの成長にとって必要な場合もあるという考えは認められない。また、いじめをはやし立てたり、傍観したりする行為もいじめる行為と同様に許されない。
  2. いじめられている子どもの心に寄り添った指導
    子どもの悩みを親身になって受け止め、子どもの発するサインをあらゆる機会を捉えて鋭敏に察するよう努めること。その際、いじめであるかどうかの判断は、あくまでもいじめられている子どもの認識の問題であるということを銘記し、表面的・形式的な判断で済ませることなく、いじめられている子どもの立場に立って細心の注意を払い、心に寄り添う指導を行うことが不可欠である。
    加えて、いじめはどの学校でもどの子にも起こりうるという認識を持つことが大切である。
  3. 家庭教育が果たす役割
    いじめ問題の未然防止のためには、家庭教育も極めて重要な役割を担っている。家庭の中での深い愛情や精神的な支え、信頼に基づく厳しさ、親子の会話やふれあいを通して良好な人間関係の基盤づくりが行われる。併せて、善悪の判断などを身に付けさせることも重要である。
  4. 学校教育が果たす役割
    一般に、いじめは学校生活において、弱い者、集団とは異質なものを攻撃したり排除したりする傾向の中で発生することが多いことから、個性や違いを尊重する態度やその基礎となる新しい価値観を育てる指導の徹底とともに、道徳教育、心の教育を通してかけがえのない生命、生きることの素晴らしさや喜びなどについて指導することが必要である。
  5. 家庭、学校、地域社会などの連携
    いじめの解決に向けて関係者のすべてが、子ども一人一人の豊かな成長への願いを共有しながら、それぞれの立場から一体となって取り組み、その責務を果たすとともに、地域を挙げた取組も急務である。
    また、いじめは犯罪行為に当たる可能性があるとの認識の下、警察との連携を強化するとともに、福祉機関や民間団体等の関係機関と協力して取り組むことが必要である。

3 府中町におけるいじめの防止等に関する取組

 いじめの防止等にかかる組織として、「府中町いじめ防止基本方針」に基づき「府中町いじめ問題対策連絡協議会」および地域におけるいじめ防止等のための対策を実効的に行うため「府中町いじめ防止対策推進委員会」を設置する。このため、既存の「府中町生徒指導総合連携推進委員会」を有効活用し、関係機関等の連携を図る。

4 学校におけるいじめ問題の取組および教職員の在り方

 学校は、いじめの防止のため、「学校いじめ防止基本方針」の策定し、校長のリーダーシップの下、生徒指導体制を確立する。また、「学校いじめ防止委員会」を設置し、学校の実情に応じ、次のような取組みを体系的・計画的に進める。

(1)「学校いじめ防止方針」の策定
 ア 自校の児童生徒の実態や地域の実情を参考にして策定する。
 イ 保護者や地域住民などの意見を取り入れるなど、地域を巻き込んだ方針とする。
 ウ いじめの防止等に係る年間活動計画を明確に示し、実効性のあるものとする。
 エ 学校のホームページなどで公開する。
 オ 策定した基本方針が機能しているかどうかの検証および見直しを行う。

(2)いじめの防止等に係る組織
 ア いじめの防止およびいじめの早期発見・早期対応を組織的に行うための常設の組織(「いじめ防止委員会」)を設置する。
 イ 「いじめ防止委員会」を、校務運営組織に位置づける。

(3)「いじめは人間として絶対に許されない」との強い認識に立ち日々の教育活動にあたること。

(4)いじめられている子どもの立場に立った指導を行うとともに、いじめられている児童生徒を守り通す姿勢を示すこと。

(5)教職員の言動がいじめの発端となる場合があることを十分認識し、児童生徒、保護者、地域の信頼が得られるよう、教職員としての自覚と責任を持った指導を行うこと。

(6)いじめ等の訴えが児童生徒、保護者等からあった場合は、まず謙虚に耳を傾けるとともに、事実関係の把握を正確かつ迅速に行うこと。

(7)いじめ問題の解決に当たっては、教職員等が一人で抱え込むことなく、報告、連絡、相談、確認を確実に行い、決して隠すことがないよう対応すること。

(8)いじめをはじめとする問題行動等に対しては、あらかじめ定められている指導基準に基づき、「してはいけない事はしてはいけない」と毅然とした粘り強い指導を行うこと。

(9)児童生徒が教職員に悩み等を打ち明けられるような、信頼される人間関係づくりを積極的に行う。

(10)学校の子どもの現状や課題に即したテーマの設定や研修の形態を工夫し、子どもに対する肯定的理解を深め、子どもの自尊感情を高めるよう努める。
 また、いじめの事象に関する事例研究を通して実際の対応方針の作成や、日々の子どもの言動や人間関係の把握など、教職員の指導力の向上に努める。

5 人権尊重の教育の充実

 いじめの未然防止にあたっては、教育・学習の場である学校・学級自体が、人権尊重が徹底し、人権尊重の精神がみなぎっている環境であることが求められる。そのことを基盤として、人権に関する学習活動を各教科、道徳、特別活動、総合的な学習の時間のそれぞれの特質に応じ、総合的に推進する必要がある。特に、児童生徒が、他者の痛みや感情を共感的に受容するための想像力や感受性を身につけ、対等で豊かな人間関係を築くための具体的なプログラムを作成する必要がある。そして、その取組みの中で、当事者同士の信頼ある人間関係づくりや人権を尊重した集団としての質を高めていくことが必要である。

6 家庭、学校、地域社会などの連携

 「いじめは人間として絶対に許されない」という基本的な考え方は、児童生徒の自尊感情の高まりと関係が深い。学校教育の課題、家庭や地域の教育力の課題が指摘される中、今大切なことは、いじめの解決に向けて関係者のすべてがそれぞれの立場からその責務を果たすことであり、児童生徒に、自分も他者もかけがえのない存在として大切にできる感性を育むことである。

  1. 子どもの居場所づくり
    子どもたちは社会の在り方や社会状況の変化の影響等を集約的に受けやすく、家庭や地域での居場所がない子どもが増えている。一人一人の課題に応じたきめ細かい対応により自尊感情を高める取組みが大切である。
  2. 教育相談体制の確立
    定期的に教育相談週間を設けて、児童生徒を対象とした教育相談を実施する等、児童生徒が相談しやすい体制を整備する。
  3. 児童生徒や保護者に十分に理解された教育相談
    学級での指導や学級通信等で教育相談の意義や方法等についての理解を図るとともに、様々な相談の場や機会があることを児童生徒や保護者へ知らせる。
  4. 学校での出来事を積極的に伝える
    学校と家庭・地域社会が一体となって、子どもの健やかな成長を育むため、学校の取組みや児童生徒の様子を積極的に発信することが重要である。
  5. 保護者の思いに誠実に応える
    学校として、保護者が学校に対する様々な意見や願いを持っているということをどれだけ感じ取れるかが大切であり、面談後、保護者が「相談してよかった」と感じるような誠実な対応を積み重ねていくことによって大きな信頼ができあがっていく。
  6. 校外生活について情報収集
    いじめを予防するためには、地域の特色を生かしながら、計画的に地域にある組織や団体との協力関係を築き上げていくことが大切である。そのためには、子どもたちの校外生活についての情報交換を行うなど、地域における子どもたちの活動の様子を把握し、学校と地域が協力して子どもたちの人間関係づくりに努める必要がある。
  7. 学校教育活動への地域人材の活用
    地域社会との連携充実のためには、日頃の学校の教育活動への理解を得ることが大切である。そのためには、地域の人材を学校に迎える等、教育活動への参画を通じて、学校との協力関係や子どもたちとの親密な関係を強めて、地域へ広めていくことが有効である。

7 事案の対応について

 いじめ問題を教育の課題と捉え、いじめに関わった児童生徒同士の信頼関係の構築と人権を尊重する集団の高まりへとつなげること

  1. 人権に配慮した継続した教育相談
    受けた相談に対して、その解決に向けた学校の対応方針を伝え、児童生徒の思いを尊重し、プライバシーに十分配慮した対応をするとともに、必要に応じてスクールカウンセラーや教育相談員等の活用を図る等、関係機関等と連携し解決に向けた取組みをすすめる。
  2. 組織としての機動的対応
    いじめ事案が生起した場合、被害者のケアについては迅速な対応策を行うとともに、当面の対応や中長期的に取組むことなどの方針を打ち出す必要がある。そのために、学校長のリーダーシップのもと、その対応や方針にもとづき、いじめ事案の当事者すべてのケアができるよう情報の共有、きめ細かな連絡相談、関係機関との連携等、組織的な対応が必要である。
  3. いじめられた児童生徒のケア
    いじめられた児童生徒の心のケアはもとより、児童生徒の願いや思いに寄り添い共感的に受けとめるとともに、問題解決のための具体的方針を打ち出すこと。
  4. いじめに関わった児童生徒への指導
    指導に際しては、いじめに関わった児童生徒が、いじめられた児童生徒の思いに至り、人権尊重の立場に立った行動ができるようにすることが大切である。そのためには、いじめに至った直接的な原因に対する指導と併せてその子どもが持つ背景(生徒指導・学習指導等)をも十分に踏まえた組織的・継続的な指導が必要である。