1月9日、くすのきプラザ2階認定こども園つばめホール(大アリーナ)において、将来の社会を支える一員となる人達を祝福するため、二十歳のつどいが開催されました。
民法改正により、令和4年4月1日から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられましたが、府中町ではこれまでどおり、20歳になる年度の人を対象に、成人式から二十歳のつどいと名称を変更し開催されました。
令和5年二十歳のつどいは、平成14年4月2日~平成15年4月1日生まれの人が対象で、合計343人(午前の部169人、午後の部174人)の参加がありました。
会場では、スーツや色鮮やかな振り袖などの晴れ着に身を包んだ若者たちが、友人との久しぶりの再会を喜び合っていました。
皆さんのこれからの人生が、素晴らしいものになりますよう、応援しています。
【佐藤町長 式辞】
晴れて二十歳という人生の節目を迎えられました皆さん、本日は誠におめでとうございます。
また、これまで愛情深く成長を見守られてきた御家族の皆様、心からお慶び申し上げます。
さて、昨年4月1日施行の民法改正により成年年齢が18歳となり、本年度から『二十歳のつどい』と名称を改めて開催する運びとなりました。しかしながら、二十歳という年齢が依然として重要な節目であることに変わりありません。二十歳になると飲酒や喫煙ができるようになりますが、できることが増えるということは、それに伴う責任やリスクも増すことになります。皆さんには自分で決めることの大切さ、大変さを考えながら積極的に社会へと参加し、これからの社会を牽引するリーダーとなっていただきたいと思います。
私達の暮らす日本では、現在少子高齢化が課題となっています。世界的にも、環境汚染や貧困問題など避けられない課題が多く存在しています。課題解決に向けて、世界で取り組んでいるのがSDGs(エスディージーズ)です。このSDGsでは「誰一人取り残さない」社会を掲げ、17の持続可能な開発目標を設定しており、2030年をSDGsの描くゴールとしています。それまでの期間、皆さんは未来の社会を創り上げる主役であり、日本だけでなく世界においてかけがえのない存在です。SDGsの17の目標のうち、16番目に掲げられているのが「平和」です。今年の5月、G7サミットが広島で開催されます。被爆地として知られ、国際的にも平和都市として認知されている広島での開催は、平和を守る強い意志を世界に発信できる機会になるものと感じています。
昨年より、ロシアによるウクライナ侵攻が進み、罪のない人々の命が奪われています。「戦争と平和」を代表作とするロシアの文豪、トルストイは次のような言葉を残しました。「他人の不幸の上に自分の幸福を築いてはならない。他人の幸福にこそ、自分の幸福もあるのだ」。世界中の一人ひとりがこの考えを持つことができれば、どれだけの人が傷つくことなく幸せになれるでしょうか。
今こそこの言葉を胸に刻み、皆さんには希望溢れる未来を歩んでいってほしいと思います。
また、皆さんに忘れないでいただきたいことがあります。家族や友人を思いやり、「感謝」をすることです。皆さんがこうして立派な成長を遂げられたことは、決して当たり前ではありません。皆さんの幸せを願う御家族の皆様をはじめ、周囲の方々の支えがあってこそです。これから、皆さんには様々な事柄をご自身の意思と責任の下に選択する場面が訪れると思います。その際に、支えてくださった方々の存在を思い出し、決定してほしいと思います。
皆さんの世代が持つ価値、発想力が持続可能な社会、よりよいまちづくりへの強い推進力になると、私は信じています。
町としましては、皆さんのご意見を取り入れながら、府中町で育ってよかったと誇れるまちづくり、いつまでも住み続けたいと思える魅力あるまちづくりに引き続き取り組んでまいります。
くれぐれも健康に留意され、洋々たる前途に向かって大いに羽ばたかれますよう祈念いたします。
式辞を述べる佐藤町長
会場の様子
友人との久しぶりの再会に喜び合う様子(1階ギャラリー)