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令和2年8月6日 府中町原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式

更新日:2020年8月6日更新 印刷ページ表示

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、規模を縮小して挙行しました。

町長式辞

本日ここに、皆様方のご参列のもと、府中町原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式を挙行するにあたり、原子爆弾の投下により犠牲となられました多くの御霊に対し、謹んで哀悼の誠を捧げます。そして、今なお、被爆の後遺症に苦しまれている方々に、心からお見舞いを申し上げます。

まず始めに、本年の式典が新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、規模を縮小しての挙行に至りましたことを、被爆者の方々を始めとした関係者の皆様におかれましては、何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。

75年前の今日、8月6日8時15分、一発の原子爆弾が広島に投下されました。一瞬のうちに街は壊滅し、多くの尊い生命が奪われ、人々の心と体に今なお癒えることのない傷を残しました。原爆の影響により「75年は草木も生えない」と言われたここ広島は、今や人が行き交い、自然あふれる都市となりました。それもひとえに、被爆後も、先人たちが希望を捨てず前を向き、たゆむことなく歩みを進めてこられた賜であり、私たちが今こうして過ごしている戦争のない日常は、多くの尊い犠牲の上に築かれているということを決して忘れてはいけません。

また、本年は被爆から75年という大きな節目を迎えたところですが、被爆者の高齢化は年々進み、戦争を知らない世代が、さらに次の世代に対し、原爆の恐ろしさや悲惨さ、平和の尊さを伝えなければならない時代になりつつあります。今後、私たちが悲惨な原爆の記憶を次世代へどのように紡いでいくのか、一人ひとりが立ち止まって考えるべきときではないでしょうか。

そして、世界では核軍縮・不拡散に向けた大きな動きがある一方で、昨年8月にはアメリカとロシア間の中距離核戦力全廃条約(INF)が破棄されるなど、今なお一進一退が繰り返されています。それだけに唯一の戦争被爆国である日本政府には、核兵器禁止条約に早期に署名・批准し、核軍縮の進展に力を尽くすよう、当町も加盟する日本非核宣言自治体協議会、平和首長会議を通じた要請を継続していきたいと思います。

当町といたしましても、すべての被爆者の方々に対する責務として、また、二度とあの非人道的行為が行われぬよう、核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現に向け取り組みを続けてまいります。

結びに、原子爆弾の犠牲となられました多くの御霊のご冥福を祈念いたしますとともに、被爆者並びにご遺族の皆様、式典へのご協力をいただいた関係団体の皆様、そして「平和」への思いを未来へ受け継いでいく中学生の皆さんのご健勝を心からお祈り申し上げまして、式辞といたします。

式辞を述べる佐藤町長の写真

参列者のみなさん

献花を奉献する児童

 

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