令和2年11月20日に開催された国の文化審議会文化財分科会で、国史跡に指定するよう、文部科学大臣に答申されていた府中町内の「下岡田官衙遺跡(しもおかだかんがいせき)」が、3月26日に告示を受け史跡に指定されました。
※国指定史跡とは、我が国にとって歴史上または学術上価値が高く、継続的な保護・活用が必要な遺跡等をさし、国の文化審議会の答申を経て、文部科学大臣が指定するものです。
発掘調査時の写真(昭和42年撮影)
※現在は埋め戻され、畑となっています。
下岡田官衙遺跡は、奈良時代(8世紀中ごろ)、国により設置された瓦葺礎石建物2棟を中心とした「安芸駅家(あきのうまや)」の可能性が高い施設です。「駅家」は、都と地方を結ぶ駅路沿いに設置され、公務で旅行する役人などに移動のための馬や食事、宿泊を提供する「人馬中継施設」として役割を担っていました。
所在地 府中町石井城二丁目
指定面積 3599.84平方メートル
指定日 令和3年3月26日
現況 民有地(畑・駐車場)
昭和30年から、計11回にわたって発掘調査を実施。安芸国分寺など、同時期に国家が整備した施設と同じ特徴をもつ瓦、県北部の地名「高田郡」や物資の名前などが記載された木簡、土器などが出土しています。
遺跡保護ため、次のとおりご協力をお願いします。